■　ＮＹ株展望 11/18－22：続・トランプリスクの織り込み

■　ＮＹ株展望 11/18－22：続・トランプリスクの織り込み
投稿日 2024年11月16日 08:00:52 （投資）

おはようございます。

昨日のＮＹ株式市場は続落。朝方発表された経済指標は、10月小売売上高（前月比＋0.4％、市場予想＋0.3％）、10月ＮＹ連銀製造業景気指数（31.2、市場予想±0）ともに米経済の安定感を示唆。本来であれば買い材料視されるべき内容だったものの、前日のパウエルＦＲＢ議長による利下げ慎重発言の余韻もあって、インフレ・金利上昇に対する警戒感が高まり、昼過ぎに43,300ドル台まで下落。引けにかけての戻りも限定的に。

ナスダックは前日比－2％超の暴落。金利上昇を嫌気してテスラを除く主要銘柄が軒並み軟調に推移。

日経先物もドル円の騰勢よりも、ＮＹ株の軟勢に呼応して一時37,780円（－890）まで下落。

ＮＹダウ　43,444ドル　－305

ナスダック　18,680　－427

米10年債利回り　4.443％　＋0.000

為替　154.44円/ドル

日経先物　38,040円　－630

□　テクニカル：ＮＹダウは終値10日線割れ、高水準で陰転間近のＭＡＣＤが調整トレンド入りを示唆。下値は節目の43,000ドルが軽め、トランプ買いの起点となった42,000ドル水準が強めの抵抗帯として意識されます。

ＳＯＸ（フィラデルフィア半導体株指数）は5,000付近の10月以降のボックス下限を割り込み、下落トレンド入り優位の形状に。半導体セクターは日経平均への寄与度が大きいだけに、日本株への逆風要因として要警戒。

米10年債利回り（長期金利）は右肩上がりの10日線に沿った上昇トレンド継続が本線。10月序盤は「米経済への安心感」が背景にあったため、金利高・株高トレンドを形成していたものの、10月後半以降の金利高は「インフレ懸念」が主要因となっているため、金利高・株安のトレンド化が懸念されます。

■　ＮＹ株展望：続・トランプリスクの織り込み

バイデン政権下での中国・ロシアの他国侵略の許容、グローバル企業の利益優先から、トランプ政権による中国への制裁強化方針、関税引き上げを中心とする国内企業重視策への大転換に備えた、世界的金融資本の大掛かりなポジション調整による軟調地合い継続が本線。

パウエルＦＲＢ議長による利下げ慎重発言に加えて、ＦＲＢ要人のハト派志向からの転換（利下げに消極的、利上げに含み）発言の増加による金利の先高思惑、テクニカルの軟化気配も重石に。想定コアレンジは42,800－43,800ドル。

予定されているイベントでは、エヌビディアの決算（11/20）に注目。業績良化トレンドの示唆による株価のサポート要因化が期待されますが、先日のオランダ半導体大手ＡＳＭＬの良好な長期見通しへの反応が限定的だった経緯からは、米金利の騰勢中のマーケット全体への追い風効果は限定的な一方、コンセンサスを下回るようならＮＹダウは42,000ドル台前半まで下振れる可能性もケア。

～（略）～

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